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宝石の知識・雑学・物語etc・・・

宝石物語

ジュエルに惹き付けられる感覚は、人と人との出会いによく似ています。

あなたの中のジュエルは輝いていますか?
あなたの中のジュエルに、光を当てていますか?

自分を磨くのは、とても大切な事。
それと同じくらいに、自分の中に光を当てる事もとても大切だと思うのです。
すでにあなたの中に、誰の中にも、ジュエルはあるのですから。

ダイモンドのような、何か・・・
ルビーのような、何か・・・
アクアマリンのような、何か・・・
それともパールのような、何か・・・

ひとつだけとは限りませんよね。

こんな言葉があります。
『ダイアモンドの輝きを独り占めしようとした愚か者が、
 その光を手の中に閉じ込めた時、 そのダイアモンドは永遠に輝きを失った。』

ダイアモンドも、光を受け入れ、外に放つからこそ、輝くのです。
手の中に閉じ込めてしまっては、輝くことは出来ません。


輝きたい <ダイアモンド>

ダイアモンドには、他の宝石と違って一つだけ恐い面があります。

正しき心の持ち主には、
侵し難い強さで守護符としての力を発揮しますが、
悪しき心の持ち主には、
同じ強さでその心を戒める

こう、言われています。

人々はダイモンドの強さ、気高さ、純粋さに惹き付けられてきましたが、
ダイアモンドの象徴が「権力の証」から「愛の守護符」へと変化を遂げたように、
この輝きは、惹き付けられる人々の正しき心・愛の心に光をあてているとも言えるでしょう。

強くありたいと願う気持ちは、強くない自分を認めているかのようではありますが、
願う前よりはきっと強くなっているはずでしょう。
気高さも然り、純粋さもまた然り。

氷砂糖のようにも見える原石の、
何処にそんな強さや輝きが内包されているのかと思うかも知れません。
ですが、採掘者たちに言わせると、
砂の中でもすぐにダイアモンドだと分かるのだそうです。
「輝きたい」
そんな声が聞こえるのでしょうか。

1キャラット(0.2グラム)のダイアモンドが取れるのに
100トンの石や砂利が必要となります。
多くのカラードストーン(色石)が手で採掘されるのに対し、
機械を使いこれほど大掛かりな採掘がされるダイアモンド。

また、宝石品質、つまりジュエルは、世界の総産出量のわずか25%なのです。
さらにカットによって40〜50%が失われ、
やっと、やっと、ジュエリーとして店頭に並ぶのです。
これはもう、「輝きたい」と願うダイアモンドの執念か?!(笑)

あなたの中にも、内包された輝きが、見えてきませんか?
あなたにも、聞こえてきませんか?
「私も輝きたい」って。


痛みを輝きにかえる <真珠>

真珠は、母貝の苦しみから産まれた忍耐強い美の象徴。

磨かれカットされることで輝く他のジュエルと違い、
生まれたままの姿で輝いている海からの贈り物です。

真珠にはこんなラブストーリーが残されています。
   愛と美の女神アフロディーテが失恋し
   流した涙が海に落ち
   彼女を愛していた海の神ポセイドンが
   その涙をそっとすくって貝に納めて生まれた海の宝石

痛みに耐えながら幾重にも幾重にも包み込む様からも、
自分を救ってくれる王子様の出現を待ち望む女性心理を象徴しているとも言われています。


また、イギリス王室の王冠を飾る7つの大真珠には、こんな物語も残されています。

フランスに嫁いだメアリー王女は、夫の死後スコットランドに泣く泣く連れ戻されるのですが、
エリザベス1世への暗殺容疑で異国に19年間幽閉され処刑される際に、
実の母のように慕ったフランス王妃カトリーヌ・ド・メディチから贈られた「7つの大真珠」を
差し出す代わりに自分をフランスに葬って欲しいと書き残しました。

エリザベスはかねてからメアリーに嫉妬心を燃やし、数千着もある衣装を毎日取り替えては
「メアリーと私とどちらがきれい?」と、しつこくたずねたほどでした。
特にこの7つの大真珠はエリザベスにとっては羨望と嫉妬の塊となっていたのです。

わずか5歳でフランスに嫁いだメアリーにとっては、
多くの愛を受けて過ごした生涯で一番幸せだったフランス時代の思い出が、
この大真珠には詰まっている。
思い出の象徴を手放しても、この体が亡骸になってからでも
心の祖国フランスに帰りたいと、メアリーは願ったのです。

王侯貴族の男子が色石に権力の証を求めたように、
女性は女としての愛と幸せへの憧れを真珠に託したと言えるでしょう。

このように、痛みを受け入れ自らの輝きに変える真珠には、
人に希望を与える強さと汚れの無い美しさを内包しています。

あなたがこれまで受け入れた痛みも、
いつかきっとあなた自身を輝かせ、人に希望を与えることでしょう。

そして・・・実は真珠には女性の異性運をアップさせるパワーがあるとされています♪
モテモテ運(王子様の出現か?!)がついてくる!?
真珠って、やはり女性の味方なんですね♪


勇気を出して <ルビー>

人は人で癒され
恋は恋で癒され
血は血(ルビー)で癒される

ルビーの語源はこの赤色から来ていて、
ラテン語で「赤」を意味する「ルベウス」に由来します。

サファイアと同じくコランダムという鉱物ですが、ほんの少し(わずか1.89%)の
酸化クロムが含まれるという「奇跡」によって赤になり、「ルビー」が誕生するのです。

古代インドでは、
ダイアモンド以上に尊ばれた「宝石の王様」。
中世では、
そのあまりにも美しい赤色を称える秘密は、石の中に閉じ込められた星が燃えていると
信じられていたり、人間の血が流れていると信じられていたり、そんな伝説も
書き残されています。

また、ビルマ(現ミャンマー)の戦士たちは
これを身につけて(実際には皮膚に埋め込んで)戦場に向かうと無敵になれる、と信じていました。

熱き情熱と勇気に光をあてて人生の幸福をもたらし、また、温かな人(血液)の
ぬくもりで持ち主を魅力的に輝かせ、最良の結果を導き出すと言われるジュエルです。

少し元気が出ないなと思う時
踏み出すべき一歩にためらう時
片思いやライバルのいる人
恋の行方に不安のある人

そんなあなたの心の中から、
人生の幸福を象徴するこのジュエルの語りかける声が聞こえてきませんか。
「勇気を出して。あなたの中には、あなたを癒し導く光がある」と。


私の証 <エメラルド>

欠点のない人間がいないように、
傷(内包物)のないエメラルドもまた存在しない

そう言われるほど内包物を多く含むエメラルドは、
そこにある傷こそが人間性の輝きの根源となり、他者を許し、愛するための
心の許容範囲を広げてくれるジュエルと言われています。

ジュエルに含まれる内包物のことを「キズ」という言い方をしますが、
人で「キズ」と言うなら心の痛み・体の痛みでしょうか。
コンプレックスなどもそうでしょうね。

宝石のどこにどんなキズ(内包物)があるかは、同一性を証明しています。
エメラルドの内包物は、どんなに高価なものにも必ずあり、
無ければ合成石の疑いを持つべきです。
それほど個性的で、例えば庭園を思わせる「ジャルダン=庭園」と言われる内包物も
あるんですよ。キズこそが自分だという証であり、個性なのです。

このことからも、エメラルドは上記のように人間によく例えられるのです。

そしてこのエメラルドを愛する女性のイメージは、神秘的・・・ではなくて、
迫力のある圧倒的色気を持っている、そんな女性。

自分の抱えるリスクと調和を取りながら、また、この地球の自然を思わせる色である
緑の癒しの力を借りて、
自身が盾となり傷付くことさえ恐れない本物の優しさに、光をあててくれるでしょう。


惑わされない <アメシスト>

ギリシャ神話の中で、
唯一ジュエルに名を残したのは月の女神ディアナの侍女アメシスト。

無口なのに人を惹き付ける神秘的な雰囲気を持つこの少女が、豊穣と酒の神バッカスの
悪戯で、すみれ色をした美しいジュエルに変えられる物語は有名です。

ディアナと喧嘩をしたバッカスが、鬱憤を晴らそうという浅はかさから家来のバッケー達
(豹の姿をした猛獣。酔っていて善悪の判断がつかないが、ぶどう酒を造る才能だけはある。)
に、たまたま通りかかったディアナの侍女を襲わせ、その瞬間ディアナの救いによって
透明な美しい石に変えられたのです。

その美しさに酔いを覚ましたバッカスは、自分の犯した恐ろしい悪行に身を震わし、
その石にぶどう酒を注ぐのです。
『未来永劫、私のぶどう酒の実りはアメシストへの懺悔になろう』

バッケー達も、狂気の酔いから覚め、ぶどう酒作りに専念し、バッカスの行くところには
豊かな実りがもたらされ人々に喜ばれたと言われています。


このバッカスは、大神ゼウスとカドモス王の娘セメレーとの間に生まれます。

ゼウスにはこれまた嫉妬深くて有名な妃ヘラがいるのですが、
いつかこの二人に仕返しをしようと嫉妬に燃えていたヘラはある日
セメレーの乳母に変身し、こうセメレーに囁くのです。

『セメレー様、あの方は本当に大神ゼウス様なのでしょうか?
 人間のお姿しかお見せ下さらないではありませんか。
 妃ヘラ様の前に現れるお姿を見ない限り、信用してはなりません。』

その言葉を信じたセメレーは
ゼウスに本当の姿を見せてくれるよう願い、約束を取り付けました。

ゼウスも、全能の神としてその約束を破るわけにはいきません。

それがどれほど恐ろしいことか、セメレーは知らないのです。

その約束通り、全能の神の姿で稲妻と雷鳴と共に現れたゼウスの体からは、
凄まじい光線が放たれていて、セメレーはその光に焼き殺されてします。

ヘラの復讐に気付きセメレーの中に胎児を見付けたゼウスは、
それを太股に埋め込み臨月まで育てるのです。

そして生まれたのが、バッカスなのです。

「ゼウスのように誠実さを欠かないように
    セメレーのように甘言に惑わされないように」

このジュエルには、悪酔いを防ぐだけではなくて、
惑わされない冷静な判断力と、誠実に人と人との絆を深める心の目をもたらす、
そんな光が内包されています。

我に返った時に大切なモノを失くしていたと言う事のないように、
そして、
通り過ぎようとしている何かにも慈しみの眼差しを向けてみれば、
また一つあなたの中のジュエルが輝き出すかも知れませんね。


愛するって楽しい <ピンクトルマリン>

他者への気配りや恋する思いに目覚めたあなたに。

ピンクトルマリンは、
あなたの中の、他者への童心のように無邪気な好奇心に光をあててくれるジュエルです。

第三者の目を気にしたり躊躇ったりすることなく、もっと人を愛したい。
喜びを共有し、共に相手の幸せを心から願うことの出来る愛の交流を持ちたい。
そんな無垢な輝きが、あなたの中で見え隠れしていませんか?

他者への愛に目覚めかけた心は、相手が誰であれ、無警戒でオープンな状態とも言えます。
邪心を持った相手もいれば、相手に過干渉になる事もあるでしょう。
それでもなお、無邪気な好奇心と無垢な愛は人々を循環し、増幅されて
自分の元に返って来ると言われています。
クールな人ならその光で自分が変化するのを感じるかも知れません。

恋愛に限らず、
自己抑制から開放されたい。
愛に対して一歩踏み込みたい。

その思いは快活で、派手さはないけれど、まるで愛する事で得られる何かを知ってしまい、
「愛する事が楽しくてしかたがない♪」とでも言っているかのようです。

そんな毎日が過ごせたら、どんなに楽しいでしょうね♪


太陽からの贈り物 <ペリドット>

偽りのない心に光をあてるペリドットには、
こんな家族愛の物語が残されています。(実話をもとに編集・・・)


昔、靖子という女性が、老舗の造り酒屋に嫁ぎました。
そして20年、舅も姑も靖子を可愛がり義妹も靖子を引き立ててくれています。
夫は家業を継ぐ気はなくサラリーマン。平穏な毎日が続いています。

ところがここ数年、舅が病の床に伏してしまい、姑は看病に明け暮れる毎日で、
家計は姑に代わって靖子が切り盛りするようになりました。
実際に家計を預かってみると、考えていたより楽ではなく、
財産も思ったほどないことに気付いてきました。

そんなある日、靖子は舅姑の気になる会話を耳にします。
『まっ、忘れたんですか?
 あなたに買ってもらった宝石ですわ。
 早く元気になって。そうしたら、この中の一つくらい売って
 豪勢に世界旅行でもしましょうよ。』

腑に落ちない靖子はその時以来、
姑が看病の時には決まって指輪を、それも日によっては違う指輪を
光らせている事が気になるようになりました。

それから数ヶ月して舅が他界。
姑も後を追うように亡くなり、兄妹で財産の取り分を決めなくてはならなくなりました。

その時、普段はおっとりして靖子のことをよく立てる義妹の紀子が、
『私は何もいらないから、母さんの宝石を全部いただくわ!』
と言って、譲りません。
『その代わり、形見分けにこのペリドットは義姉さんにあげる』と、結局その中で一番安いペリドットを渡され紀子に押し切られてしまいました。
靖子は、『宝石箱いっぱいあった宝飾品を、紀子さんが全部!』
と、心中穏やかではいられません。
そんな愚痴を、出入りの宝石商にもらすのでした。

ですが、意外な返事に大変驚きます。
『あんなもの、羨むには足りませんよ。全部ニセモノですから。
 大奥様は一つ売るたびに同じニセモノを作らせておいででした。』

義妹の紀子はそれを承知で、靖子にペリドットを譲ったのです。
『義姉さんが20年前に嫁いできた時、
 我が家は倒産寸前でした。
 それを防いだのが、父に買ってもらったという宝飾品だったの。
 母は、父から最初に贈られたこのペリドットだけはどうしても手放せなかった。
 高価な宝石ではないけれど、母が一番大切にしていた今は唯一の本物だから、
 義姉さんにと思ったんです。』
看病をしながら姑が指にはめていたのは、舅を安心させるためだったのです。
靖子は素晴らしい家族に嫁いできたことを幸せに思いながら、
『ペリドットが安い宝石で良かった!』と、ちょっと可笑しな事を考えてしまいました。


このジュエルは隕石のかけらという説があります。
地中の奥深く、高温高圧の環境で形成されることを思えば、隕石に含まれていても
不思議ではありません。
加えて「太陽の石」と呼ばれた歴史を持ち、未来を明るく照らすと信じられた
由緒あるジュエルでもあります。
また、その色から「イブニングエメラルド」と呼ばれたこともあります。

まるで明るさと色気を併せ持つ、とても魅力的な女性をイメージできませんか?


透明でありたい <アクアマリン>

アクアマリンがエメラルドと兄弟のような関係にあることを、
知らない方も多いかも知れませんね。
鉱物の分類では、どちらも「ベリル」に属しますが、内包物の多いエメラルドに対して、
このアクアマリンはとても少なく高い透明度が魅力でもあります。

海の色に例えられるアクアマリンの優しい外観は、控えめでピュアな少女のような印象を与えますが、
実は、自分の個性を、言葉や行動や芸術的伝達方法で表現したいと願う時に、
その内包された強い意志や、毅然とした態度に、光をあててくれるジュエルと言われています。

海のように深く母性的な癒しを称えながらも、心の中の泥を吐き出すかのように、
強い意志力をともなって、今あなたが何をなすべきなのかを教えてくれる。
やがて、じわじわと心に穏やかさが浸透していく。
そんな光は、人生の航海をも指し示す先見の明として内包されているとも言えるでしょう。

透明であるがゆえに、染められやすく、また、染めれる様が明らかとなる。
その葛藤を、自らの強い意志を持って自浄し、進むべき道を選択していく。

無色透明と例えられるダイアモンドと違い、すでに海の色に染められたこのジュエルの、
「透明でありたい」
と願う強さと深さが、ここにあります。


余談ですが、アクアマリンは私の誕生石でもありまして、前はね、
もう少し遅く生まれてたらダイアモンドだったのになーと残念に思っていたんですよね。

だからアクアマリンの良い所を探したくなったのです。
そしたらね、たくさんある。
他のジュエルにも、良い所がいっぱいある事まで分かってきました。

そして、少しずつ増えてきた私の指輪やらにも、
私にとってはすごく意味があるように思えてきました。
その時々で、惹かれる何かがあったんだなぁってね。

家柄や学歴や損得で友達を選ばないように、値段じゃない(笑)ジュエルとの出会いがある。
その時々の自分なりに何かを感じ、そんなジュエルが私の傍にある。
今までそんなに興味のなかったジュエルが、急に魅力的に見えることもあります。
きっと、そのジュエルの持つメッセージや物語が、私の中の何処かと共鳴し、
光をあてているのかも知れません。

これら「ジュエル」を「人」に置き換えると、なんだかとてもしっくりくる気がしませんか?



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